新監督が抱える課題とは何か。中澤が超えるべき中国の壁。岸川が克服すべき自身の壁
卓球部★潜入ルポDX 働きながら強くなる! 中国電力ライシス[前編]
2024年度の団体戦で5冠を獲得し、グランドスラムを達成した中国電力ライシス。 社員として仕事に携わりながら着実に結果を積み上げていく選手と、その環境を紹介する。
卓球王国2025年3月号掲載
Text by
中川 学Manabu Nakagawa
2024年グランドスラム達成!
卓球と仕事を両立する実業団最強女子チームに迫る!
日本リーグに参戦するチームが目標として掲げるグランドスラム(同年度に日本リーグ前期・後期、全日本実業団、全日本団体、JTTLファイナル4のすべてに優勝)を2024年度に達成した中国電力ライシス(以下・ライシス)。選手、監督、スタッフの全員が中国電力株式会社(グループ会社を含む)の社員であり、仕事をしながら限られた練習時間を有効活用し、強化を実現しているチームだ。 ライシスの母体である中国電力株式会社は、広島市に本社を置く日本の電力会社で、主に中国地方で電力を供給する企業。発電所の運営や電力供給網の管理を通じて地域社会の発展に貢献しており、再生可能エネルギーの導入拡大にも力を入れている。 女子卓球部が創設されたのは1991年4月。同社のシンボルスポーツとして6名の社員で創部された。3年後の94年に日本リーグ3部に加盟すると、95年の後期リーグの入れ替え戦で勝利し、創部5年目で2部昇格を果たした。