[偉関晴光&絹子]来日して34年、世界を極めた男とその妻が中国と日本を語る

木材ラケットの奥深き魅力〈4〉勝つために選ぶ木材ラケット
卓球王国2025年4月号掲載

木材ラケットの打球感を愛する人は特殊素材ラケットに変えたとしても、いずれまた木材ラケットに戻ってくる人が少なくない。彼らはなぜ木材を愛し、木材に回帰するのだろうか。
「最初に打った時に『これだ!』と思った」五十嵐史弥
中学3年から『水谷隼ZLC』(バタフライ)を使い、大学に入って7枚合板の『馬林エキストラスペシャル』(ヤサカ)を6年間使って、その後、スティガと契約してからは『サイバーシェイプ カーボン』を使っていました。
カーボンなどの特殊素材ラケットはボールのスピードが出ますが球離れが早いので、良いボールが入るけれど、なぜ入ったのか、ミスした時もなぜミスしたのか自分でもわからない。今の『インフィニティ VPS V』を初めて打った時に「これだ!」と思いました。5枚合板はエントリーモデルと言われますが、このラケットは打ち合っていても相手に球負けしない。最終的にはボールがラケットに食い込む感覚がほしかった。