一貫して丹羽孝希を支え続ける浜野浩の男気「彼は卓球界の財産なので、卓球界に復活してもらうのが私の仕事」

卓球マニア養成ギブス[ようこそ卓球地獄へ]私の大学時代
卓球王国ブックス「ようこそ卓球地獄へ」<第2章 卓球・卓球・卓球>より<その10>

Text & Illustration by
伊藤条太Jota Ito
週3日の練習さえサボるありさまで、なんとか練習しないで勝つ方法はないものかと奇をてらった作戦を考える方向に脱線していった
高校を卒業した私は東北大学に入学した。大学に入ったら腰が抜けるほど面白いことがあるものとばかり思っていたが、そうでもなかった。卓球を気楽にやりたかったので卓球同好会に入り、酒も飲んでみたしアルバイトもしたし夜どおし友達と語り合ったりもして楽しかったが、それなりだった。
適当にやっていた卓球だったが、あるとき浦野さんという先輩にあまりにも不甲斐ない負け方をしたのが悔しくて、3年の春から卓球部にも入った。しかし決心は続かず、週3日の練習さえサボるありさまで、なんとか練習しないで勝つ方法はないものかと奇をてらった作戦を考える方向に脱線していった。