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上田仁はなぜ今季で引退するのか。ブンデスで活躍しているのに、「『選手としての上田』よりも『戸上のコーチとしての上田』がまさった」

卓球王国PLUS独占インタビュー

それは唐突な発表のように思えた。
3月3日に「上田仁が現役を引退、戸上隼輔の専任コーチへ」とプレスリリース。
今シーズンは3月14日の時点で20勝10敗という好成績で、所属チームの「ケーニヒスホーフェン」が上位につけている。その原動力になっている上田。
なぜ現役を引退するのか、なぜ戸上のコーチなのか。その真相を聞いてみた。

Interview by

今野昇Noboru Konno

戸上のためにやるんだけど、結果としてそれが日本卓球界のためにもつながるのであれば、卓球人として非常にうれしいことですね

上田仁●うえだ・じん

1991年12月10日生まれ、京都府出身。一条クラブ、青森山田中・高、青森大を経て、協和発酵キリンに入社。高校時代に全日本選手権ジュニアを連覇、2008年度は一般3位。12年全日本学生選手権で優勝、15年から全日本社会人選手権3連覇。15年2月のチームワールドカップで活躍し、チームの決勝進出に大きく貢献した。2018年の2月に協和発酵キリンを退社し、プロ選手として活動。世界ランキング最高位は23位(2018年5月)。2023年のシーズンからドイツにわたり、「ケーニヒスホーフェン」に所属し、23~24年7勝6敗(後半戦のみ)、24~25年のシーズンは3月14日現在、20勝10敗 

他の人からも「今すごく強いから来シーズンもやれるよ」と言ってもらいますが、この感覚(吹っ切れた感)に陥ったからこの成績を出せているんですよ

3月3日に戸上隼輔(井村屋グループ)のプライベートコーチとして上田仁(ケーニヒスホーフェン)が契約したことを発表。同時に上田自身は現役引退をすることを発表した。ブンデスリーガ1部リーグ(3月14日の時点)で戸上は17勝5敗、上田は20勝10敗という成績をあげてている.
勝率では戸上がリーグ4位で、上田が6位につけている。
特に上田はファルク(スウェーデン)、ゴーズィ(フランス)、ドゥダ(ドイツ)などの強豪選手を破り、ケーニヒスホーフェンの上位進出(3月14日時点で3位)の原動力だったが、今シーズンで現役を引退し、専任コーチとして戸上を支える。その決断に至る経緯を聞いてみた。

◇◇

●ーなぜこのタイミングで発表だったんですか?

上田 契約のこともあるし、ぼく自身がまだプレーヤーとしてやっているので、3月のタイミングになりました。「この試合がぼくの最後の試合です」と言えない中で、少しでも早いタイミングでの発表と考えたら、3月3日でした。

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