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WTTは「卓球のイメージを変える」。創設当初は批判も多かったが、もはや後戻りできない。

卓球王国PLUS独占記事「今野の眼」

まるでライブ会場のような空気感を放ったBUNTAI

開場を待つ観客。BUNTAI横浜には日本全国と中国から大勢のファンが詰めかけた

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今野昇Noboru Konno

WTTは創設時に、選手やクラブは混乱し、運営も輸送や宿泊、大会エントリーなどでも不満が噴出した

WTTチャンピオンズ横浜4日目、フランスチームのコーチのジャンロネ・モウニー氏と話をした。
「このあとWTTのスティーブ・デイントン(CEO)にインタビューするんだけど、コーチや選手から見た今のWTTってどう映る? 問題はないのかな」と聞くと、モウニーは即答した。
「昔のジャパンオープンを覚えているだろ? 今回の横浜と比べてみてくれ。もちろん改善点はあるが、もう戻れないよ」。

まさにその通りだ。
最後に取材したジャパンオープン(2019年・北海道)は、最終日こそ観客が入っていたが、初日はガラガラ。20台近い卓球台が並び、誰がどこで試合をしているのか判別さえ難しかった。配信もなく、テレビ放映もなかった。それが当たり前の光景だった。

新型コロナの拡大と2021年のWTT本格始動が重なり、スタート時期は最悪だった。
もともと国際ツアーは1990年代に国際卓球連盟(ITTF)の荻村伊智朗会長が構想したものだ。選手のプロ化を進めるため、賞金付き国際大会をツアー形式で実施しようとしたのが始まりである。各国の「国際オープン」を点ではなく線で結び、ツアーとして体系化する狙いだった。

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