
「観客は1万8千人!」中国の超級リーグに本格参戦した平野美宇が語る
卓球王国2025年12月号掲載
写真提供・ピンポン世界(中国)・平野美宇

Interview by

ひらの・みう
2000年4月14日生まれ、山梨県出身。2016年女子ワールドカップ優勝、17年全日本選手権で史上最年少で女子シングルス優勝。17年アジア選手権でも優勝を果たし、同年の世界選手権では日本選手として48年ぶりとなるシングルスのメダル(銅メダル)を獲得。21年東京五輪、24年パリ五輪で女子団体で銀メダルを獲得。木下グループ所属、右シェーク両面裏ソフトドライブ型、世界ランキング33位(10月14日発表)
*中国の超級リーグは1997年にスタートし、ホーム&アウェイ方式を経て、現在はセントラル方式。今季はレギュラーシーズンを第1ステージ(河北省)、第2ステージ(7月25~28日/福建省厦門市)、第3ステージ(8月29日~9月1日/新疆ウイグル自治区・ウルムチ市)の3回に分けて実施。12月26~28日に江蘇省南京市でプレーオフファイナルを行う。


「試合前の練習でも、試合以上に緊張していました」
世界選手権ドーハ大会では悔しい敗戦を喫した平野美宇。落ち込んでいた彼女に連絡が入った。「大会後の超級リーグに参戦しないか。孫穎莎がいる深圳(しんせん)大学チームだ」。
9年ぶりに参戦する世界最高峰の中国・超級リーグ。孫穎莎(スン・インシャ)や蒯曼(クァイ・マン)と同じチームでプレーした平野美宇が得たものは大きかった。
◇◇
●―そもそも、中国の超級リーグに参戦しようと思ったのはどんなきっかけだったんですか?
平野 世界選手権ドーハ大会の期間中です。負けて3日後くらいに決めました。私の担当コーチだった張成さんが深圳大学チームでコーチをやることが決まっていて、私が世界選手権で負けたことが中国でも話題になって、監督さんが「すごく落ち込んでいそうだから」と、張さんを通じて「超級リーグ、深圳大学はどうか」という話が来ました。
●―落ち込んでいたと思うけど、その決定に至るまではどうでした?
平野 落ち込んでいたので、話を聞いた時には迷いましたが、孫穎莎選手と同じチームだと聞いて、「こんな機会はなかなかない」と思ったので、迷って迷って15分くらいで決めました(笑)。
●―それって、全然迷ってないですね(笑)。
平野 いや、迷って迷って(笑)、です。私が行かなければ他の選手を探すということを聞いて、超級リーグは世界選手権の1週間後に開幕だったので返事を早くしなければ、ということでした。