濵田一輝・前編「中国スマッシュで人生を変えられるんじゃないかという思いもありました」
卓球王国2026年1月号掲載/濵田一輝インタビュー前編

インタビュー=柳澤太朗 interview by Taro Yanagisawa
写真=永尾垣・WTT photographs by En Nagao & WTT
全日本大学総合選手権(個人)を終えた3日後、早稲田大の練習場に濵田一輝を訪ねた。9月からの2カ月間の活躍は驚異的だった。中国スマッシュでベスト16に躍進し、全日本団体では初優勝にあと一歩まで肉薄し、全日本学生では悲願のタイトルを獲得した。大学生活のラストスパートのように、快走した濵田の何が変わったのか?
出せる技術はすべて出して、
相手に襲いかかっていくようなメンタリティで戦えたと思います
──9月の関東学生秋季リーグから始まって、この2カ月は人生で一番濃い時間だったのではないですか?
濵田一輝(以下・濵田) いや本当に、今までの人生で一番濃い2カ月ですね。心動かされる大会の連続だったなと、今振り返ってみて思います。
──まず9月、主将として迎える大学最後の秋季リーグがありました。
濵田 優勝して終わりたいという気持ちがあったんですけど、負けた3試合が全部3−4で、あと1点届かなかった。特に初戦の日本大戦が勝負だと思っていたので、そこで3−4で負けてしまったのは悔しい気持ちが残ります。
ただ、最後の2戦は代々木(第二体育館)で、中央大と明治大にどちらも4−3で勝つことができた。中央にはインカレ決勝で負けたし、ずっと明治の壁に跳ね返されてきた4年間だったので、最後みんなで一致団結して勝てて終われたのはすごくスッキリした部分もあります。


