[ようこそ卓球地獄へ/たまには真面目な卓球論] 卓球を見る眼
【メンタルってなんやねん!】兄弟を比べるのではなく、絶対評価をしよう
卓球のメンタルって「なんやねん」
卓球王国2026年1月号掲載
Text by
岡澤祥訓Yoshinori Okazawa
●メンタルトレーナー 岡澤祥訓(おかざわ・よしのり)
奈良教育大名誉教授。卓球の日本代表、プロ野球、柔道などの競技でメンタルトレーナーを務めている


結果だけで兄弟姉妹を比べると、結果が出ていないほうが「頑張っていない」と評価されてしまう
卓球という競技では、兄弟・姉妹でプレーしているケースが他のスポーツよりも多いように感じます。卓球は練習時間が長く、小さい頃から始めることが多いため、兄姉が卓球を始めて、その練習場に弟妹を連れて行くために弟妹が始めるというケースも一般的です。
しかし、兄弟両方とも強くなることはあまり多くないように思います。なぜでしょうか。
「お兄ちゃんはできているのに、なぜあなたはできないの?」「弟が頑張っているのに、どうして兄のあなたができないの?」などと親が子どもたちを比較することはないでしょうか。
兄弟・姉妹で同じ競技を始めても、試合の成績に差が出始めると、親や周囲がついつい二人を比べてしまい、それが嫌でどちらかが卓球をやめてしまうこともあります。

