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竹守彪:応援を力にする男。大舞台で渾身のドライブを叩き込め!

卓球王国2020年12月号掲載(「東京パラ代表ファイル」に加筆)

クラス11(知的障がい)の日本のエースとして活躍を続ける竹守。2016年には大病を患いながらも、リオパラリンピックに初出場を果たした。人一倍の負けず嫌いとポジティブさで低迷期を乗り越え、“ガッツマン”は2度目の大舞台へと挑む。

Text by

高部大幹Hiromoto Takabe

Photo by

浅野敬純Takazumi Asano

 

■竹守 彪(たけもり・たけし)[TOMAX]
1993年10月10日生まれ、千葉県出身。中学から卓球を始め、特別支援学校流山高等学園時代には県大会出場。2014年アジアパラ競技大会優勝。13・14・15・16年FIDジャパン・チャンピオンシップ優勝、13・19年FIDジャパン・チャンピオンリーグ優勝。パラリンピックはリオに続いて東京が2度目の代表。右シェーク両面裏ソフト・ドライブ型。PTTクラス11・ランキング7位(2020年4月発表)→9位(2024年6月発表)

大手術を乗り越えて出場したリオで、悔しさと新たな決意を手にした

 「彪」と書いて、たけし。竹守彪のプレーは、鮮やかな虎皮模様を意味する「彪」の字の如し。鍛え上げたフットワークを生かしてフォアドライブを連打するファイターで、気迫のこもったガッツポーズがトレードマークだ。しかし本人は、「自分の派手なガッツポーズの写真を見ると、ちょっと恥ずかしいですね(笑)」とはにかむ。試合中の猛々しさとは対照的に、普段は少しシャイながらもよくしゃべる、明るい青年だ。周りからは「たけちゃん」の愛称で親しまれている。

 リオに続いて、東京パラリンピック代表に選ばれた竹守は、今年(2020年時)で27歳。クラス11(知的障がい)の日本男子を長年牽引している存在だ。しかしその足跡は、決して順風満帆とは言えないものだった。

 1993年、千葉県松戸市生まれの竹守が卓球と出合ったのは中学1年の時。卓球で友人に負けたのが悔しくて、その友人が通っていた卓球クラブ「TOMAX」に通い始めた。また、中・高時代の先生も、竹守をバックアップ。TOMAXを中心に人に恵まれた竹守は、存分に卓球に打ち込んで実力をつけていく。

 2012年、高校卒業と同時に、スーパーマーケットのヤオコーに入社。勤務の傍らで、その年から国際大会にも出場を開始した。翌年にはクラス11の全日本とも言えるFIDチャンピオンシップで初優勝(以降4連覇)。国際大会でも成績を上げていき、14年にはアジアパラリンピック優勝という快挙を成し遂げた。

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