呉光憲の申裕斌への手紙「申裕斌だったらできるよ。申裕斌らしくプレーすればいいよ」。彼はパリに爪痕を残し代表チームを去った
ラバーは高価格になり、蝶がさらに高く舞うのか!?
別冊卓球グッズ2024
Text by
今野昇Noboru Konno
エネルギーコストと輸送費の値上がりの影響を受け、加えて為替による円安が直撃した
なぜ近年、日本でラバーが高価格になったのか。特にドイツラバーの価格高騰がバタフライラバー優位をより後押しする現象が起きている。
ラバー価格の高騰、とりわけドイツラバーの価格は、エネルギーコストと輸送費の値上がりの影響を受け、加えて為替による円安が直撃した。
この40年間を見ても、1986年から円高(対アメリカドル)に推移し、1995年に1ドルが100円を切り、94円となり、さらに2011年には80円を割り込んだ。当時と今(156円)では倍近くに円は安くなっていることになる。ユーロはほぼドルに連動していて、ドイツラバーはユーロ建てで決済されているので、円安・ユーロ高は日本の卓球メーカーを直撃する。
わかりやすく説明しよう。仮に20ユーロでラバーを輸入しているとすれば、2011年(当時1ユーロ111円)に2220円で入っていたものが2024年(1ユーロ167円)は3340円となり、ラバー一枚が1120円値上げされた形で輸入される。メーカーは価格の値上げに転化するか、利益を犠牲にするしかない。