[さよなら、ティモ。キミを忘れない]「ぼくは卓球とともに生きてきた。いつも卓球のそばにいた」(ティモ・ボル)
水谷隼、今明かされる「全日本の真実」。齋藤清さんに並ぶ8度目の優勝。キャリアハイを迎え、リオ五輪に向かう
卓球王国2024年3月号 vol.10
Text by
水谷隼Jun Mizutani
2015年世界選手権で張継科に敗れて、ラバーを変えたことで攻撃的なプレースタイルになった
2016年1月の全日本選手権は前年と同じく、じゃんけんで勝った選手がボールのメーカーを選ぶことができた。前年の反省を生かし、ニッタクボールでの練習にかなりの時間を費やした。
ただ、この1年間、ロシアリーグでいろいろなメーカーのボールや卓球台で試合をしたことにより、どのメーカーのボールに対してもすぐに順応できる力をつけることができた。
振り返れば初戦の4回戦から、宇田幸矢、三部航平、町飛鳥、酒井明日翔という高校、大学の後輩たちにはすべて4-1で勝ち、準決勝では1年前に大接戦となった笠原弘光をストレートで下している。