平野美宇「周りの人が私を押し上げてくれたことに感謝の気持ちが湧き上がってきました。だからこそ重い銀メダルです」

Looking back at Paris　パリオリンピック銀メダリスト　平野美宇［木下グループ］＜後編＞

卓球王国2024年11月号掲載

その日の対面での単独インタビューは実に4年ぶりだった。話しぶりは以前と同じだが、どこか落ち着いた大人の女性を感じさせる平野美宇。
あの熱いパリ五輪を振り返り、そして将来のことを語ってくれた。

写真＝中川学・レミー・グロス／ITTF　

ひらの・みう
2000年4月14日生まれ、山梨県出身。2016年ワールドカップ、17年全日本選手権で史上最年少で優勝、同年アジア選手権で優勝、17年世界選手権では日本選手として48年ぶりのシングルスのメダル獲得。21年東京五輪では団体で銀メダルを獲得。24年パリ五輪ではシングルスは準々決勝で敗退するも、団体で銀メダルを獲得した。現在、世界ランキング12位（9月１０日発表）。木下グループ所属

中国選手に2回連続で勝つとか、競った次の試合で勝つというのはすごく大変です。釜山の時に競ったから、パリではもっと大変になったと実感しました

　男子と違って、日本女子は決勝進出は堅いのでは、という予想を持たれていた。それは早田ひな・平野美宇・張本美和の3人のレベルの高さ、そして2月の釜山での世界選手権で、中国と2－3という大接戦を繰り広げており、唯一の対抗馬として見られていたからだ。
　シングルスで左腕を傷めた早田を、団体戦ではダブルスと後半でのシングルスに起用した日本。そして平野は常にダブルスと3番で起用された。

◇◇

●ー団体戦での早田・平野のダブルスは想定していたのでしょうか？