ロゴ画像
卓球王国PLUS > 読み物+ > 【読み物+】強くなれる!成長できる!卓球ノート活用術
記事見出し画像

【読み物+】強くなれる!成長できる!卓球ノート活用術

毎日の練習内容の記録や試合結果、アドバイスとして聞いたことや自らが感じたこと……そんな日常を書き記す卓球ノートを、あなたは作って活用していますか? もし、作っていない、持っていないという人がいたら、今すぐにでも書き始めたほうがいいですよ。そのノートは、間違いなくあなたを強くし、成長させてくれます。
 今回は、2人の元日本代表選手、そして日本卓球界の巨匠がどのようにノートをつけ、活用していたかを紹介します。この記事があなたのノート作りの一助となり、成長のきっかけとなってくれるよう願います。

藤井寛子さんの場合
(小瀬クラブ→四天王寺中→四天王寺高→淑徳大→日本生命)

ふじい・ひろこ 奈良県出身。全日本選手権女子単準優勝3回、女子複優勝5回。世界選手権通算8回出場(2008・2010年は団体銅メダル)。2013年に現役引退。現在はプロコーチ、テレビ解説者として活躍中。現姓・下川

1999年度全日本選手権ジュニアの部で優勝した時の藤井さん。当時は四天王寺高2年

試行錯誤を繰り返してノートが赤字に染まった

小学生時代、ノートの表紙に日本一と書いた

 卓球ノートを書き始めたのは小学校3年生の頃。最初は、いただいたアドバイスや試合の結果と反省などを書いた備忘録みたいなものでした。ただ、ある時に大阪の知り合いの方から、「ノートの表紙に自分がどういう選手になりたいのか、どういう成績を出したいのかって、目標をちゃんと書いたほうがいいよ」と言われたんです。それで私は、「日本一になる」みたいなことを書きました。

 その方は、「目標をどういうところに置くかで、人の行動が変わるんだよ」ということを教えてくださったんだと思います。当時は全日本ホープス・カブ・バンビでランクにも入ったことがないような選手だったんですけど、そうやって、心のどこかに「日本一になる」みたいな思いがあると、そこに近づくことができる。そんな思い出が残っています。

人間性を磨きながら戦術に目覚めた学生時代

 中学・高校の頃は、日誌という形で毎日書いて先生に提出するルーティンがあったので、ノートを習慣化できたのが大きかったと思います。あと、当時の四天王寺では、1ページ目に必ず書かなければいけないことが決まっていました。

 まず「恩義礼節を忘れない」という大きな文字を書き、その下に「私たちは努力するしかない」と。ノートが変わった時に、必ず1ページ目に書いていました。人として根本的に大事にしなければいけないことを書き続けた点は、すごく良かったと思います。

 また、私にとって画期的だったのは、中学2年の時に教わった李鵬さんという中国のコーチと作った卓球ノートでした。この選手と対戦する時には、サービスをこういう配分でいくとか、どこに出してどこに打つ、といった戦術的な部分を書き記していました。これによって私自身、初めて全国優勝できましたし(1996年度全日本カデット14歳以下)、戦術のおもしろさや考えることの大切さを教わったノートとして思い出深いです。

 大学の時は、最初にコーチをしていただいた韓国の方がまだ日本語をあまりうまく話せない時期があって、その中でノートに卓球台を書いてもらい、コース取りを説明していただいたことがありました。これも、戦術的な部分を視覚的にするとすごくわかりやすいということに気づけた貴重な経験でしたね。

卓球王国PLUS有料会員になると続きをお読みいただけます

卓球王国PLUS有料会員は月額440円/税込。
登録すると「卓球王国PLUS」の記事をすべて閲覧できます。
退会はいつでも簡単にできます。