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世界ランキングや国際ツアーを形成する「WTT」とはどういう大会なのか?

卓球のニュースで頻繁に目にする「WTT」について、改めておさらいしてみたい。
2021年にスタートしたWTT(World Table Tennis)は、テニスの男子「ATPツアー」や女子「WTAツアー」をモデルに作られたと言われている。それまでの卓球界にも「ワールドツアー」や「プロツアー」が存在していたが、よりプロフェッショナルでエンターテインメント性の高い興行へと進化させる目的で新設されたのが「WTT」だ。
それまでのワールドツアーは会場に何台もの卓球台を置いて、一斉に進行。大会参加者も多かったが、WTTは上位大会では基本はメイン会場には1台のみ(インフィニティーアリーナ)でライブ配信をするなど「見せる」ことを意識している。この場合、開催期間がどうしても長くなるため、日本などでは会場が限定されてしまう。

WTTチャンピオンズ横浜2026

【ピラミッド型に整理された大会構造】

WTTの仕組みはピラミッド型になっており、上位カテゴリーは「WTTシリーズ」と呼ばれる。

WTTグランドスマッシュ(最上位・年4大会)
現在はシンガポール、中国、ヨーロッパ、アメリカなどで開催。本戦(メインドロー)には64名が出場し、男女シングルスのほか、男女ダブルス、混合ダブルスも実施される。

WTTファイナルズ(年1大会)
年間のランキング獲得ポイント上位16名(およびダブルス上位ペア)のみが出場できる年間王者決定戦。

WTTチャンピオンズ(年8大会)
シングルスのみで争われ、世界のトップ32名が出場する。横浜で開催されたWTTはこれだ。

WTTスターコンテンダー / WTTコンテンダー
シングルスとダブルスが開催される中核大会。

さらにその下部組織として「WTTフィーダー」があり、最下層には若手選手が参加する「WTTユースシリーズ」が組み込まれている。

※先日、横浜で開催されたのは「WTTチャンピオンズ」、現在世界のトップ選手が集結しているのは「ユーロスマッシュ」だ。

大会グレードと獲得ポイント

世界ランキングの獲得ポイントを見ると、大会のグレード(格付け)が一目で分かる。

大会名      優勝者の獲得ポイント

オリンピック      2,000 pt

世界選手権       2,000 pt

WTTグランドスマッシュ 2,000 pt

WTTファイナルズ    1,500 pt

ITTFワールドカップ   1,500 pt

WTTチャンピオンズ   1,000 pt

WTTスターコンテンダー 600 pt

WTTコンテンダー    400 pt

WTTフィーダー     125 pt(※)

※WTTフィーダーは大会規模により125pt以外(150pt等)が割り当てられる場合もある。

WTTチャンピオンズ横浜2026

【出場枠制限と世界ランキングの過酷な仕組み】

WTTでは各大会への参加人数だけでなく、「1協会からの最大出場枠」が制限されている。そのため、かつてのように「期待の若手を上位ツアーに参戦させてポイントを稼がせる」といった育成手法は使えなくなった。

若手選手は「WTTユース」や「WTTフィーダー」でコツコツと実績を重ねてポイントを増やし、国内選手の中で上位5~6名以内に入り込まなければ、「スマッシュ」や「チャンピオンズ」といった上位大会には出場できない仕組みだ。松島輝空や張本美和もジュニア時代から下部ツアーでポイントを獲得して、今のランキングにたどりついている。

また、現在の世界ランキングポイントは「過去1年間に出場した大会のうち、獲得ポイントが高い上位8大会の累計」で計算される。そのため、選手たちは常にWTTへ参戦し続けなければランキングが落ちてしまうという、非常にタフなシステムとなっている。