【アーカイブ/グッズ】ペンラケットの魅力と使い方・選び方にズームイン!
卓球王国2023年3月号掲載記事より

五輪卓球の男子シングルスにおいては、1988〜2021年の間に、9大会中4大会でペンホルダーラケットの選手が金メダルを獲得。22年世界選手権でもペン選手の活躍が光った。未だに存在感を示し続けるペン。ペンでも両面が必須なのか、どのようなラケットを選べば良いのか? 今回は〝両面〟をテーマにペンの魅力と使い方・選び方に迫ってみる。
欠点克服の革新技術“裏面打法”の登場で
片面から両面へ進化したペン
ペンはフォア主戦からオールラウンドへ進化
1880年頃にイングランドで生まれた卓球。欧州では長くシェークラケットが主流だった。一方、1902年に卓球が伝来した日本では独自のペングリップが主流に。50年代に日本は世界選手権にデビューすると同時に、日本式ペンの攻撃卓球で活躍、世界を席巻した。
そして60年代からは中国選手が、シェークの柄を短くしたような中国式ペンを使用した速攻によって、日本に対抗していく。ヨーロッパ=シェーク、日中=ペンというのがおおよその図式だった。
転換期となったのが89年。同年の世界選手権団体決勝で、中国のペン表ソフト速攻型が、スウェーデンのシェーク両ハンドドライブ型に敗北したことを契機に、当時の中国卓球協会会長・徐寅生の指導により、中国では「ペン裏面打法」の採用が始まった。「バック深くへの下回転ボールに対して、バックハンドで攻撃的に打てない」というペンの弱点を克服するのが裏面打法である。
ちなみに、卓球コラムニスト・伊藤条太氏によるSNSでのアンケート結果からの分析によると、日本国内でシェークのシェアがペンを上回ったのも89年頃という。

初めて裏面打法で成功した劉国梁(中国)は、ツッツキに対するループドライブなど補助的に使ったが、より攻撃的なドライブや台上技術などを取り入れた馬琳、そして完全な両ハンドドライブ型を確立した王皓と、中国の裏面打法は進化を遂げた。
かつての日本のお家芸だった、日本式ペンのフォア主戦の卓球は韓国に受け継がれ、88年・劉南奎、04年・柳承敏と、2人の五輪金メダリストを輩出。しかしそれ以降は片面の日本式ペンは世界トップからほぼ消え、両面の中国式ペンが、シェークに対抗できるオールラウンド攻撃スタイルとして生き残っている。


