上田仁はなぜ今季で引退するのか。ブンデスで活躍しているのに、「『選手としての上田』よりも『戸上のコーチとしての上田』がまさった」

【悩みを自信に変えろ!】5.ミスが怖くて攻撃できません……
【勝つためのポジティブ思考法】
〈第5回〉卓球王国2021年5月号掲載

Text by
高島規郎Norio Takashima
練習では攻撃的にプレーできているのに、試合の大事な場面になるとミスに対する恐怖心からラケットが振れなくなり、ただ入れるだけになってしまう……そのようなプレーヤーは、レベルの高低を問わずたくさんいる。克服するための考え方を指南していこう。
〈今回の悩み〉
ミスが怖くて攻撃できません……
CHANGE 1:自分の力で得点を奪いにいこう
ミスが怖くて攻撃ができなくなるという現象には、やはりメンタル面が大きく影響している。弱気になっている時やプレーに迷いがある時、自分に自信がない時などには「打ったらミスになるんじゃないか」という不安が出てくるものだ。
古い話で恐縮だが、79年の世界選手権ピョンヤン大会で優勝した小野誠治選手の考え方を紹介しよう。彼はスマッシュでの全力強打を身上としており、バンバン打って攻める中で当然ミスも出た。しかし、ミスが出た時でも「次は必ず入ると思ってプレーするんです」と常々言っていた。