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[クローズアップ]64年間の歴史を知る 

卓球王国2025年7月号掲載

1961年以来の男子ダブルス金メダル。歓喜の中で私たちが知るべきこと

世界選手権ドーハ大会の男子ダブルスで戸上隼輔/篠塚大登が日本にとって64年ぶりの金メダルを獲得した。64年前に優勝を飾り、その後、日本卓球協会専務理事、国際卓球連盟(ITTF)の副会長を務めた木村興治氏に、その思いを伺った。
64年という長い時間の中で日本代表が綿々とつないできたものとは何だろう。

1961年大会の男子ダブルス優勝の木村興治(左)と星野展弥 

Text by

今野昇Noboru Konno

世界選手権ドーハ大会の男子ダブルス決勝で、チャイニーズタイペイのペアを破って優勝を決めた戸上隼輔(右)と篠塚大登。優勝直後の会場インタビュー

「64年ぶりの金メダルには驚いたけれど、彼らはさらに上を目指せる選手。この勝利を飛躍へのステップにしてほしい」

 「64年ぶり」と聞いても、その時代を実感として知る者は少ない。しかし、1961年の北京での世界選手権で男子ダブルスを制した木村興治氏は、当時を知る唯一の証人として今も健在である。では、その木村氏は、2025年世界選手権ドーハ大会での戸上隼輔・篠塚大登の金メダルを、どのような思いで見つめていたのだろうか。

 「今までは世界選手権を(ITTF役員として)現地で観戦していたのだけれど、今回はテレビで観ました。男子ダブルスは、ぼくにとっても特別な種目だからね。『64年ぶりの金メダル』と紹介されて驚きました。戸上と篠塚は右利きと左利きの組み合わせで、脚力を生かして打ち込むスタイル。チャイニーズタイペイの若いペアを破っての優勝、本当に嬉しかったですね。

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