水谷隼&吉村真晴の本音トーク「わざとこの人はやっていたんだ。つじつまが合ったので、この人怖いです」
The Final 全日本卓球2024「聖地で切られたゴールテープ」
卓球王国2024年4月号掲載
大会5日目の1月26日に行われた女子シングルス6回戦。
パリオリンピックの代表選考レースはついに決着した。
東京オリンピックが行われた卓球の「聖地」、東京体育館の空気を変えた、
平野美宇、そして伊藤美誠の戦いを振り返る。
コートが隣ということは知っていた。まずは自分がやるべきことをやる。
それを一番に考えていた(平野美宇)
卓球の「聖地」と言われる東京体育館で展開されたパリオリンピック代表選考レースの最終章。早田ひなに続く女子シングルスの2枚目の切符を懸け、今大会に臨んだ平野美宇と伊藤美誠。
大会前の時点では、パリオリンピック選考ポイントで平野が34・5ポイントのリード。逆転を狙う伊藤は「ベスト4とベスト16」というように、成績で平野に2ラウンド以上の差をつける必要があった。逆に平野からすれば、早いラウンドでの敗退は最も避けたいシナリオだ。初戦の4回戦が最もプレッシャーのかかる一戦と言えた。
大会5日目の1月26日。午前10時スタートの女子シングルス4回戦で、8コートに平野と面手凛(山陽学園高)、17コートに伊藤と野村萌(デンソー)が入った。ふたつのコートは縦に並んでおり、互いのプレーや途中経過が嫌でも目に入ってしまうが、平野は後に「タイムテーブルが出た時から(コートが)隣ということは知っていた。まずは自分がやるべきことをやる、それを一番に考えていた」と肝の据わったコメントを残している。
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