元実業団選手の成本綾海が欧州リーグ参戦の経験も生かし、プロコーチに
【アーカイブ/Another Story】冨金原修/安定と変化のラバーが織り成す奥深きカットの世界
卓球王国2015年8月号掲載[アナザー・ストーリー/冨金原修]
[Another Story 疾走するアスリートたち]冨金原修(チームDREAM)
ふきんばら・おさむ
1946(昭和21)年11月6日生まれ、広島県出身。小学4年生で卓球と出合い、修道高3年時にインターハイベスト8。立教大に進学し、全日本選手権ではランク決定戦に2回進出した。50代で卓球を再開し、全日本マスターズでは平成19年度にローシックスティ、平成23年度にハイシックスティで優勝。プロコーチとしても数多くの選手を育てている。右シェークフォア一枚ラバー・バック表ソフトカット型
Text & photographs by
柳澤太朗 Taro Yanagisawa
写真(一部):本人提供

「ボールはまるい」ことが小学生の時にはわかっていた。これがわかれば卓球は簡単ですよ
フォア面の一枚ラバーから放たれるカットは、優雅な飛行曲線を描いて、正確に相手コートに吸い込まれていく。淡々と、そして冷静に。冨金原修の精緻なカットプレーは、闘志をむき出しにした勝負というより、ひとつの作品を作り上げる知的な作業のように見える。
柔和な物腰と、試合後の笑顔での握手は、さながら「仏」の冨金原。しかし、立教大卓球部時代は「鬼」と言われた。あまりに殺気立ったその練習に、女子部員が怖がって近寄ろうとしなかったという。「ぼくの試合は目で殺すんだよ」。やはり笑顔で怖いことを言う。
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