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石川県遊学館高校 情熱の指導者、植木大監督「人と出会い、人生が変わる」

卓球王国PLUS独占インタビュー[遊学館高校卓球部・植木大監督が語る、義理と人情の31年/前編]

石川県のみならず、日本の高校卓球界の顔とも言える植木大監督。その豪快な性格と人間味あふれる指導の裏には、壮絶な苦労と、人との「縁」を何よりも大切にする生き方があった。

伊澤先生が「やっと勝てたか、じゃあ、もう卓球やめていいぞ」と言ってきた。でも、その時にはもうやめられなくなっていました

うえき・ひろし
1973年10月17日生まれ、栃木県小山市出身。藤岡高校から中京大へ進み、卒業後、遊学館高校に教員として赴任。卓球部監督としてチームをインターハイ準優勝2回に導く。現在、遊学館高校の教頭を務めながら、引き続き卓球部の指導にあたっている

Interview by

今野昇Noboru Konno

1. 卓球との出合い。負けん気に火をつけた「ラブゲーム」

●―卓球との出合いはどのようなものだったのでしょうか?

植木 生まれは栃木県の小山市です。もともと卓球少年だったわけじゃありません。きっかけは大谷中学1年の時、理科の伊澤和夫先生に声を掛けられたことでした。「今日卓球場に来い」って。その先生が顧問だったんです。後で聞くと、小学校の時のスポーツテストの結果が中学校に回っていて、私のテストの記録を伊澤先生が見ていたみたいですね。

それで入学したばかりの4月、卓球場に行ったらいきなりラケットを持たされて、ある女の子と試合をさせられたんです。こっちは初めてラケットを握る素人ですから。サーブが出せない、レシーブもできない。見事なラブゲームで負けました。

当然、面白くない。「やめた!」ってラケットを投げ捨てて、「こんなのやりたくないです」ってぶちまけたんですよ。そしたら、その伊澤先生がボソッと言ったんです。

「お前は、女の子に負けてやめるんだな」

その一言に、カチンと来た。「じゃあ、勝ってやりますよ!」と言い返したのが、私の卓球との出合い。完全に負けん気からのスタートでした。

●―そこから猛練習が始まったわけですね。

植木 まあ、そう簡単に勝てるわけもないんですよ。後で知ったんですが、その子、小学校から卓球をやっていて、栃木で一、二番手というレベルの子だった。でも私はどうしても勝ちたくて、もう無我夢中で練習しました。そうしたら、中2の後半で初めて勝てたんです。

そしたら、伊澤先生が「やっと勝てたか、じゃあ、もう卓球やめていいぞ」と言ってきた。でも、その時にはもうやめられなくなっていました。すでに栃木でも男子の上位に入るくらいの実力がついていたんです(笑)。「とりあえず最後までちょっとやります」と言って、結局そのまま卓球を続けました。

これが不思議な縁でね、その後、当時強かった公立の藤岡高校に進むんですが、そこの顧問の山中瑞夫先生の娘さんが、まさに中学で最初に私を負かした山中百々子だったんです。彼女とは中学、高校、大学とずっと一緒でした。人生、どこで繋がっているか分からないものです。

2. 激動の学生時代。家出と、仕送りゼロの4年間

●―中学時代の成績はいかがでしたか?

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