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【people】藤原大輔「岡山の卓球人が『みんなでやろうや』。その中心として、全中を支えた中学教師」

藤原大輔[岡山県中体連 卓球専門部理事長]

■Profile ふじわら・だいすけ
1982(昭和57)年7月29日生まれ、岡山県岡山市出身。小学4年時に卓球を始め、灘崎中、関西高を経て姫路獨協大に進学。大学卒業後は中学の英語科の教員となり、現在は総社東中に勤務。岡山県中学校体育連盟 卓球専門部理事長で、8月に行われた全国中学校卓球大会では、総社市実行委員会の卓球事務局次長として大会運営の実務全般を担当した

Text by
柳澤 太朗Taro Yanagisawa

 岡山県総社市で行われた今年8月の全国中学校卓球大会(全中)は、スムーズな大会運営と携わるスタッフの多さが印象に残った。運営の中心として大会を成功させた立役者のひとりが、総社東中で教員を務める藤原大輔だ。

岡山では大きな大会は「みんなでやろうや」というのが根付いている

 「大会初日の朝、県内の卓球部顧問の先生方が競技役員としてズラリと並んでいるのを見て、ホッとしたんです。不安や緊張で顔が引きつっていたのが、『これならうまくいくんじゃないか』とワクワクするような気持ちになりました」。大会実行委員会の事務局次長として大会を仕切った藤原は、大会初日の心境をそう振り返る。

 「みんなぼくの人脈で、ぼくの元に集まってくれました」。冗談なのか本気なのか、そう言いつつニヤリと笑う藤原。見た目ではよく社会の先生と言われるそうだが、教えているのは英語。そんなふうに人の予想を裏切るのが好きで、好きな言葉は「三連休」。クールでまじめそうな見た目に反して、些か「クセ」が強めな44歳だが、仕事に対しては全力投球で取り組んできた。

総社全中の会場の様子。多くの岡山の卓球関係者が、運営をサポートした

 岡山県中体連卓球専門部の理事長である藤原が総社市役所に出向し、全中の準備に当たることになったのは1年半ほど前。週3日は市役所、2日は学校勤務という形で準備を進め、今年(2026年/令和8年)の4月1日からは毎日市役所に詰めたという。総社市実行委員会事務局を担う「部活動改革推進室」のメンバーに支えられ、慣れない経理や業者との契約に取り組む傍ら、大会運営では県内の卓球人に協力を仰いだ。

 「岡山は県の卓球協会から高体連、中体連、小学生のクラブに至るまで繋がりが強い。大きな大会は『みんなでやろうや』というのが根付いている」と藤原は言う。全中でも岡山県卓球協会の大森広志会長をはじめ、協会関係者が経験を生かして運営をサポートした。

 同年代の心強い仲間もできた。競技役員として総務部の副部長を務めた菅野順司、審判部の部長を務めた奥田良太郎は藤原と同じ昭和57年生まれの「トリオ」。全中開催が決まってから、「自分らが中心になって回していかんといけん」とSNSで『ジョイフルの会』というグループを作り、月に1〜2回はファミレスに集まって打ち合わせを重ね、絆を深めていった。

藤原(中央)と同じ昭和57年生まれの菅野順司(左)と奥田良太郎(右)。菅野は岡山県中体連の卓球専門部で、藤原の前任の理事長を務めた

 今回の総社全中は役員だけでも200人以上、さらに週末の土日に審判員として参加した高校生が160人、補助員として参加した総社市内の中学卓球部員も80人ほどおり、大会に携わったスタッフの数は400人を超えた。この結束力を岡山の卓球人は誇るべきだろう。

 「今大会についてはいろいろな不備があったり、『こんなこともできたなあ』という思いもあり、自分の中では成功とは言い切れない。それでもいろいろな方に助けていただき、大きなトラブルやケガもなく大会を終えられたことにホッとしています。
 大会に関わってくださったすべての皆さん、そして会場を提供していただき、万全の状態に整えていただいた総社市には、心から感謝しています」(藤原)

「晴れの国」岡山の青空を連想させる、ブルーのグラデーションで仕上げた全中の大会看板