【駆け抜けた卓球人生】伊藤礼博「負けた悔しさは全然なくて、“ああ、終わっちゃったな”って」
卓球王国2026年6月号掲載/現役引退インタビュー「駆け抜けた卓球人生」/写真=奈良武

大学2年時に全日本男子ダブルスで頂点に立ち、大学3年時には東京選手権男子シングルスで優勝。学生トップクラスの実力者でありながら、伊藤礼博は大学卒業をもって第一線を退いた。そして、この4月からは税理士を目指し、大学院生として新たな生活をスタートさせた。
interview by
浅野敬純Takazumi Asano
●─選手として最後の大会となった東京選手権から少し経ちましたが、以前の生活と比べて変化は感じますか?
伊藤礼博(以下・伊藤) 自分の生活から卓球というものがなくなって、「練習しなくていいんだ」という気持ちが一番かもしれないですね、今は。そのぶん、(税理士の)勉強に打ち込めるようになった感じです。
●─東京選手権の前は「引退」というのは意識しましたか?
伊藤 「最後」っていう気持ちはありましたけど、そこまで強く意識することはなくて、楽しくプレーできました。今の自分の100%は出せたと思います。
●─試合後は少し目が潤んでいるように見えました。
伊藤 負けた悔しさは全然なくて、「ああ、終わっちゃったな」っていう気持ちでしたね。あとはこれまでの感謝の気持ちだけでした。
●─第一線からは身を退くものの、今後も卓球とは関わっていくんですよね?
伊藤 そうですね、趣味でオープン大会に出たり、ラージボールもやってみたいです。それに加えて、(母校の)安田学園(中・高)を中心に指導して、日本大でもたまにベンチに入ったりする予定です。

