Tリーグ、日本リーグ、そして学校の指導者にコーチライセンス取得を求めたい
卓球王国PLUS独占記事「今野の眼」
2027年度から日本卓球協会が運用を開始する「S級・A級ライセンス制度」。 同協会のS級・A級ライセンス実行委員会は、公認S級・A級コーチライセンストライアルを10月1日・2日に実施した。
日本の卓球界でも、日本サッカー協会のようなライセンス制度の運用がいよいよ本格化しそうだ。 今後はTリーグや日本リーグの指導者をはじめ、プロコーチや学校の指導者らも研修を受け、コーチライセンスを保持することになるだろう。

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「世界最高峰」を標榜するTリーグ、日本リーグの監督を含め、プロコーチ、学校の指導者はライセンス取得者であるべき
1992年から1994年にかけて、日本卓球協会は当時の世界チャンピオンやメダリストを立て続けに招聘した。1993年世界チャンピオンのジャン=フィリップ・ガシアン(フランス)、1991年世界チャンピオンのヨルゲン・パーソン(スウェーデン)、五輪メダリストの金擇洙(韓国)の3氏である。さらに当時黄金時代を迎えていたスウェーデンからトーマス・ステンベリを招き、全国からトップ指導者を集めて講習会を開催した。これを企画したのは当時の国際卓球連盟会長・荻村伊智朗であり、主催は日本卓球協会であった。
企画し、講習会に立ち会った荻村はその後まもなく肺がんとの闘病生活に入り、1994年12月に他界する。荻村は自らの死期を悟り、世界のトップ技術とその練習方法、そして思考法を急いで日本に注入したかったのかもしれない。
世界チャンピオンたちの技術はもちろんのこと、それ以上に指導者たちの注目を集めたのは、1992年に来日したトーマス・ステンベリによるスウェーデンのジュニア育成法であった。当時、人口820万人のスウェーデンが、なぜ人口12億人の中国を打ち負かし世界の頂点に立てたのか。
国内コーチを教育する立場にあったステンベリは、講習会でその真髄を詳細に明かしてくれた。
その根幹にあったのは組織の構造である。スウェーデン協会を頂点に、その下に地方ブロック、23の県(現在は21)、さらにその下にクラブが存在するピラミッド構造を形成していた。スウェーデンリーグも最上位のエリートリーグから7部までのピラミッド型であり、何より重要だったのはコーチ教育がSTEP1からSTEP4までの階層構造になっていた点だ。スウェーデンのコーチは全員がライセンスを所持していた。ドイツやフランスといった卓球強国も、すべて同様のシステムを採用している。この制度は1960年代にできている。

