「変わる勇気と攻める覚悟」 大藤沙月(前編)「今年は、とにかく自信を持ってコートに立つことを意識しています」
卓球王国2026年10月号掲載

COVER INTERVIEW
ODO Satsuki
大藤沙月[ミキハウス]
ロサンゼルス五輪のシングルス代表を目指し、 年間260日以上を海外で過ごす大藤沙月。
世界を転戦する中で、自らを変える決断を下し、 本来の攻める卓球を取り戻した。
その飛躍の裏側にある覚悟に迫った。
◆ おおどう・さつき 2004年5月16日生まれ、福井県出身。クラブチームのコーチをしている父親の影響で3歳で卓球を始める。全日本バンビ・カブ・ホープスでそれぞれ表彰台に立ち、四天王寺中2年の全中では団体とシングルスで優勝。20・21年全日本ジュニア2連覇。24年全日本3位。24年WTTチャンピオンズ モンペリエ優勝。25年世界卓球では吉村真晴と組んだ混合ダブルスで準優勝。右シェーク両面裏ソフトドライブ型、ミキハウス所属、世界ランキング11位(8月3日現在)
Interview by
中川 学Manabu Nakagawa

今年最初の王曼昱戦の完敗が、眠っていた「攻めるプレー」を呼び覚ます
2025年は迷いの中でもがき、自分の卓球を見失いかけた。だが、その経験があったからこそ、大藤沙月は今年、大きく変わった。
トレーニング環境を一新し、体づくりを見直したことで安定したコンディションを手に入れると、本来の攻撃的なスタイルを取り戻した。その変化は、日本選手に6年4カ月無敗だった王曼昱(中国)から勝利を挙げ、さらに今年はWTTで4度の優勝を果たしたことにも表れている。
ロサンゼルス五輪の日本代表争いが本格化する中、世界ランキングを11位まで押し上げている22歳は、飛躍の要因と、さらなる高みへ向けた課題をどう捉えているのか。2026年前半戦を振り返りながら、その思いを語ってもらった。
◇◇
●─2026年も前半戦が終わりました。ここまでを振り返って、ご自身ではどのように感じていますか。
大藤沙月(以下・大藤) 大きく振り返ると、本当にこれ以上ないくらい良い状態で戦えています。
一昨年はWTTチャンピオンズ モンペリエで優勝するなど結果は出せたんですけど、昨年は自分のプレーや考え方、目指すべきところが少しわからなくなってしまった時期がありました。今年はそこをしっかり切り替えられて、気持ちの面でもすごくスッキリしていますし、本当に良い感覚でプレーできています。

