【世界卓球2026】日本男子、越えた準決勝の壁。悲願まであとひとつ!
「残念」ではなく「よくやった!」と称えたい。日本男子・銀メダルが持つ真の価値
卓球王国PLUS独占記事「今野の眼」


Text by
今野昇Noboru Konno
女子とは決定的に異なる「世界の勢力図」。55年間でわずか4回。決勝進出という「壁」
世界選手権ロンドン大会が幕を閉じた。決勝で中国に敗れた日本男子に対し、メディアの多くは「金メダルを逃して残念」という論調で報じている。しかし、この銀メダルを「惜敗」の一言で片付けていいのだろうか。
決勝が「日中対決」となったことで、男女ともに日本と中国の二強時代であるかのように錯覚しがちだ。しかし、男女で実情は大きく異なる。
日本女子は2014年の東京大会以降、6大会連続で決勝に進出している。福原愛、石川佳純、伊藤美誠、早田ひな、そして張本美和、橋本帆乃香といった才能が途切れることなく台頭し、世界における「対中国の筆頭」としての地位を盤石にしている。かつてのライバルだった韓国やシンガポールは若手が出てこず、欧州勢との差もある。
一方で男子は、1980年代から続く「アジアvs欧州」の激戦の歴史がある。中国、日本、韓国、チャイニーズタイペイといったアジア勢に対抗するのは、かつて世界を制したスウェーデン、近年ではルブラン兄弟を擁するフランス、さらに18歳の新鋭コトンが加わり、そのフランスの選手層は極めて厚い。今回のベスト8を見ても、ドイツ、ブラジル、スウェーデン、韓国と、どこがメダルを獲ってもおかしくない群雄割拠の時代なのだ。

