[クローズアップ]卓球は認知症の予防・改善に効果がある!?
卓球王国2026年10月号掲載
T-NEXTが実験を本格化。認知症を心配する中高年の皆さん、卓球をやりましょう!
「なるほど、だから卓球なのか」。
認知症を心配する中高年の人々へ向けて、いま卓球を推奨する動きがある。T‐NEXTがその実証実験を本格化させようとしている。


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元日本男子NT監督の倉嶋洋介氏が立ち上げた一般社団法人T-NEXT(本社:東京都、代表理事:倉嶋洋介)は、S級コーチライセンスなどの指導者のレベル向上と環境整備に努めているが、もう一方で取り組んでいるのが「卓球による認知症予防・改善に関する共同研究」だ。これは卓球界だけにまらず、卓球というスポーツの素晴らしさを世界中の人々に広く知らしめる挑戦になるだろう。
これまで卓球界では、「卓球をやるとボケにくい。体にも頭にも良いスポーツだ」と長く言われ続けてきたが、今、それが科学的に解明されようとしている。T-NEXTは、高度な脳波分析技術を持つ株式会社MITS Technologies(代表:満倉靖恵)の協力のもと、7月31日に一次調査の結果を発表した。
卓球は「脳を活性化する運動」。認知症予防・改善の共同研究で前頭前野の活性化を確認。卓球独自の強みがある
60代から80代の健常な高齢者4人を対象とした予備試験を実施したところ、卓球をしたあとに、被験者全員の前頭前野で明確な脳の活動の変化と活性化が確認された。「前頭前野」とは、物事を考えたり、判断したり、記憶を使ったりする脳の最高である。
今回の調査では、この「脳の」がしっかりと働き、意欲や前向きな気持ちを高める効果が裏付けられた。また、疲労をわずに脳が効率的でリラックスした状態に移行することもわかっている。
卓球は横幅152・5㎝の台を前にして、前後左右にかくステップを踏むスポーツである。陸上競技のような激しい動きはないが、相手の打球を見て、コースやスピード、回転を瞬時に判断し、動体視力を使いながらラケットを振る。また、身体接触がないためケガの少ない安全なスポーツでもある。さらに、得点や失点があるため、「悔しい」「うれしい」といった感情が自然と揺れ動く。
脳波の精密な結果では、高齢者の注意機能や認知をうが強く活性化したほか、モチベーションを保つ左前頭部が優位に働くことが認められた。

